一過性

見栄晴: ええ、それはいろいろと。三木のり平さんは、初めてお会いしたときには芸能史に名を残すような方だとは知らなかったのですが、「欽坊のところの……、浅井のとこか」って、大将のこと欽坊なんて呼ぶし、うちの社長呼び捨てで。後から、社長が以前マネージャーをやっていたと知りました。それで「次のレースなに買った?」「こう買いました」とか言っていて、終わったら来なかったんです。

市丸: それで怒られたとか(笑)。

見栄晴: 「お前が『来る』って言うから買っちゃったじゃないか、俺の本命は来たのに」と(笑)。そのうち、マークカードを替わりに塗ったり、馬券を買いに行ったりするようになって……、それでお小遣いをくれるんです。こんなことを言うと申し訳ないのですけれど、ケチで有名な方だったんですよね。でも、正月に「(競馬場に)来ないのか」と電話がかかって来て、「お金がないから行けません」と言うと、「お年玉やるから」と。まわりの方には、「お前あの先生からお年玉もらったのか!」なんて言われましたね。